シルクシャツの特徴とシルクシャツの洗濯方法・注意点について

はじめに

皆様は、シルクシャツを着用されたことがありますか?シルクシャツといえば高級品のイメージが強くて、なかなか手が出しにくいアイテムではないでしょうか。シルクシャツは何故高いのか?またシルクシャツにはどのような特徴があるのか?シルクシャツのお手入れはどのようにすればいいのか?などなど今回はシルクシャツについて書かせていただきます。
シルクシャツについて少しでも興味を持っていただけたら嬉しいです。

目次

    まずシルクシャツが何故高級なのか?

    繭玉まず生糸を作るのに繭玉1個で生糸が1,500㎜出来ます。それはつまり生糸1kgを生成するのには5㎏の繭玉が必要という事になります。シルクシャツの種類にもよりますが、軽やかなタイプのシルクシャツだと71gの生糸が。丈夫で厚みのあるシャツだと83g。より厚みのある高級なタイプのシャツだと94gの生糸を使うことになりますので、おおよそ3.8㎏から4.7㎏の繭がシルクシャツを作る際に必要となります。1枚のシャツを作るのにそれだけの繭が必要となると高価になるのも頷けますね。

    それではその生糸を使っていて何故シルクシャツよりインナーシャツの方が安いのでしょうか?それはシルクインナーシャツに使われるシルクはシルクシャツと比べて生地も薄く、作る際に使われる生糸が少なくて済むことが理由としてあげられる他、生糸を作る際に千切れたりして長さが足りなくて余ったりできる絹紡糸など比較的安価な糸を使用していることが多いからです。シルクの繊維といっても色々な種類があるのですね。
    それでは次にシルクシャツの特徴について書いていきます。

    シルクシャツの特徴

    シルクシャツ
    シルクは肌にやさしい素材

    シルクはお肌と同じタンパク質で生成されています。人体の皮膚が20種類のアミノ酸たんぱく質からできていますが、絹は人のお肌のアミノ酸たんぱく質と同じ18種類からできている繊維です。繊維の中で「絹はお肌に一番近い繊維」と言われている理由です。

    シルクは地球にもやさしい素材

    エコ素材前述しましたが、シルクはアミノ酸たんぱく質の繊維です。なので、土に埋めても微生物がたんぱく質を分解しやがて土に還っていきます。現在ファストファッションの環境問題も問題視される中、良い素材のものを永く着用するという観点からも、シルクシャツはとてもおすすめです。

    吸放湿性・保温性が高い

    シルクの特徴として、吸放湿性が高いということです。放湿性が高いということは余分な湿気を放湿します。放湿するだけではなく、シルクの繊維自体が水分を保ち乾燥しにくい繊維のため、しっとりとした肌ざわりを実感できるのは、この適度な吸放湿性に優れているからです。
    また、生糸には小さな空洞がたくさんあるため、その空洞が空気層となり保温性も高いのも特徴のひとつです。

    蒸れにくく、程よい湿度が保たれ、冬は暖かく、夏は涼しく1年を通して快適に使える素材と言えます。

    静電気が起きにくい

    シルクは他の素材に比べて肌や髪などとの摩擦が少なく、先に記述しました通り吸放湿性や保温性も高いことから帯電しにくく、静電気も起きにくいとされています。

    上品な光沢感がある

    シルクと言えば、何とも言えない光沢が美しいですよね。中には光沢のないタイプのシルクシャツもございますが、あの上品な光沢感はシルクの繊維に含まれるフィブロンが三角形をしていて、その面に光が当たり、光を乱反射させることによりシルク独特の光沢感が出るのです。

    紫外線からお肌を守ってくれる

    紫外線から蚕を守ろうとする特性から、繭は紫外線からお肌を守ってくれる素材と言えます。その代わり紫外線を吸収した後は黄変してしまうのも、シルクの特徴としてあげられるので洗濯の際には陰干しをすることと、あえて白以外の色のものを選ぶのもおすすめです。

    それでは次にシルクシャツのお手入れ方法を見ていきましょう。せっかく手に入れた高価なシルクシャツも、お手入れを間違えると台無しになってしまうかもしれません。

    シルクシャツのお手入れの注意点などをみていきましょう。

    シルクシャツのお手入れ方法と注意点

    シルクシャツの洗濯方法

    ※最初にシルクが色落ちしないか目立たない箇所にて使われる洗剤をティッシュなどに含ませてチェックしてから以下の洗濯方法をお試しください。

    ➀洗濯表示を確認
    まずシャツに取り付けられている洗濯表示を見たうえで、手洗いできるかそうでないかを確認してください。手洗いできるものであればシルク専用の洗剤もしくは、おしゃれ着洗い用の洗濯用洗剤(後ろの表示にシルク素材でも使用できるものか確認したうえでお使いください)で手洗いを推奨しています。

    ②こすり洗いを避ける
    シルクは摩擦に弱い繊維ですので、手洗いの場合でも極力こすらず泳がすように洗ってください。汚れひどいところは叩いて落とすようにしてください。

    ➂洗濯・脱水時間は短時間で
    洗濯時間はなるべく短く済ませるようにしましょう。長時間濡れたままにしておくと生地を悪くしてしまう恐れがあります。
    また、脱水も長くても3分以内で軽く脱水するようにしてください。長い時間の脱水は生地を傷めてしまします

    ※洗濯機で洗濯される場合
    洗濯機での洗濯はどうしても洗濯時間が長めになってしまい、その分生地を傷めてしまう原因になるため、おすすめはできません。
    でも、忙しい毎日で手洗いも難しいですよね…。
    洗濯機でお洗濯をされる場合は、目の細かいネットに入れてドライコース、おしゃれ着洗いコース、またはご自身で短時間で洗い終わるように時間を調整されると良いと思います。
    洗濯機でされる際には自己責任にてご判断ください。

    シルクシャツを洗濯する際の注意点

    1.シルクは摩擦に弱い
    シルクは摩擦に弱い繊維ですのでこすり洗いなどきつくすることは避けてください。

    2.傷がつきやすい
    シルクは非常にデリケートな素材ですので、爪で引っ掛けたりしないようにやさしく扱いましょう。

    3.黄変する
    紫外線に直接当てると絹が紫外線を吸収し、黄変してしまいます。
    洗濯後は、風通しの良い場所で陰干しをするようにしましょう。

    4.害虫が付きやすい
    天然素材のため害虫が付きやすいため、保管される際には防虫剤のご使用をおすすめします。

    まとめ

    以上シルクシャツについて書かせていただきました。シルクシャツは高級品ではありますが使い心地や着心地はいいことはもちろん、1年を通して快適にお使いいただける物でもあります。丁寧に取り扱いさえすれば永きにわたりご使用いただくことが出来るものでもあります。ぜひこの記事を参考にして頂いてシルクシャツを永く楽しんでいただければと思います。

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